血圧とは血液の流れの強さのことをいいます。
血圧は心拍出量(心臓から1回の拍動で送り出される血液の量)、末梢血管抵抗(血管の細さ、通りやすさ)、循環血液量、血管の粘性度、大動脈の弾力によって調節されています。
つまり、狭い血管に大量の血液が流れ込むと血圧が高くなり、血管が拡張すると通り道が広がり流れが緩やかになります。
しかし、加齢により血管の弾力が失われることでこれらの調節が困難となったり、代謝が低下し血液中の老廃物の割合が高くなることで慢性的に高血圧状態が続く高血圧症になりやすいとされています。

本来加齢により起こりやすい高血圧症が35歳以下に起こることを若年性高血圧といいます。
シニア層に多い高血圧症は長年の不摂生による肥満や生活の乱れが原因となっており、血管の状態が悪く動脈硬化などを起こす恐れがありますが、若年性高血圧では血管の状態は健康に保たれているケースが多く、一過性のものである場合もあります。

高血圧症には原因がはっきりしない本態性高血圧と原因が特定できる二次性高血圧があります。
二次性高血圧の場合には他の病気が原因となって血圧が高くなっているケースが多く、元となる病気の治療を行う必要があります。
若年性高血圧の場合は、患者の3割ほどが二次性高血圧であるとされており、他の血圧症と同様に、初期の自覚症状はほとんどないとされています。
しかし、高血圧状態が続くことで頭痛や肩こりなどの症状が見られやすくなります。

高血圧状態は、通常よりも血管に強い圧がかかっている状態ですので、血管が硬くなり、心臓にも負担が大きくなります。
その為、循環器の障害が起こりやすく心臓の筋肉が肥大し、心臓の血管が詰まってしまう心筋梗塞や狭心症、不整脈などのリスクが高まり、腎臓の障害や呼吸困難、むくみなどの症状を引き起こします。

高血圧症は初期の自覚症状がほとんどない事から治療をせずに放置する人が多いとされていますが、多くの重篤な病気や循環器障害を引き起こすことから「サイレント・キラー」とも呼ばれる病気ですので早期治療が大切です。

タバコやアルコールを控えて血流改善!

35歳以下の高血圧症である若年性高血圧の原因には成長ホルモンが影響しているとされています。
成長ホルモンは思春期~青年期の段階で活発に放出されます。

身長の増加は10代後半には落ち着くので成長が終わったと感じることもありますが、多くは20代後半までは発達段階であり身体の中のホルモンバランスが不安定になりやすいのです。
このホルモンバランスの乱れが高血圧に大きく関与しているとされ、ホルモンが安定するにしたがって高血圧症が治まるケースもあります。
しかし、若いからと言って不規則な生活を送っていたり、過剰なアルコール摂取、喫煙を行っていると血管の老朽化を加速させることになりますので早期治療が重要です。

煙草に含まれるニコチンは、腎臓を刺激し血管を収縮させるホルモンを分泌させます。
これにより血液の通り道が細くなり、心臓はより強い力で血液を送り出さなければいけなくなり血圧が上昇します。
また、喫煙により一酸化炭素が吸引させることで本来酸素を運ぶはずのヘモグロビンの働きが阻害され、全身が酸欠状態になります。
これらは身体に大きな負担となり、煙草1本を吸うことで血圧が10~20mmHg上昇すると言われています。

アルコールの摂取による反応は人によって様々ですが、初期のアルコール摂取では血管が拡張し一時的に血圧が下がります。
血圧が下がったままでは末端まで血液を運ぶことが出来ないので、代償として脈拍が増える反応が起こります。

しかし、長期間アルコールを摂取することで、アルコールの血管の収縮反応を高める作用や心拍を早くする交感神経の活動を活発にする作用により血圧が上がります。
また、過剰な摂取は肝臓へ負担をかけることになり、毒素の排出により脱水状態を引き起こしやすくなります。
その為、脳への血流や酸素の運搬が不足し、頭痛やめまいなどを引き起こします。